- 燻製を使った絶品料理
- 2011-08-12
本格燻製の基本、温燻ベーコン作り方。3kg仕込み全工程まとめ

年末年始に仕込んだベーコン3kgです!

ベーコンは燻製の基本作業を知りやすく、かつ難易度も高くありません。
燻製の上達具合を知る良い指標になりますので、定期的に作るのがおすすめです♪
世間では熱燻が流行っているかと思いますが、個人的には温燻ベーコンがおすすめです!
味の深みや安定度、香りの日持ちが全然違います。
筆者は2009年から燻製を作り続け、キッチンで10分あれば出来る燻製から大型のスモーカー(燻製器)を使った1か月かかる本格的な燻製まで、色々なレシピを考えています。
燻製が一般的でない頃から燻製教室を行って燻製を広めたりもしています。
品質の安定した温燻ベーコンを作る事に成功しています。
↓ 以下、温燻ベーコンの燻製過程です。
作り方(レシピ)
〇食材
豚バラ肉 1kg当たり、以下の分量です。
肉の重量に対してスパイス類やその他の分量を調整します。
特に塩分は厳密に量ってやりましょう!
〇スパイス類
塩 20g(肉の重量の2%)
三温糖 25g(肉の重量の2.5%。砂糖や蜂蜜等で代用してもOK)
ブラックペッパー粗挽き 5g(ホールから挽くのがおすすめ)
レインボーペッパー粗挽き 3g(ホールから挽くのがおすすめ)
パプリカパウダー 2g(私は市販の発色剤である亜硝酸Naは使わないので色付け変わり)
オールスパイス 5g
ナツメグ 2g
にんにくチューブ 5g(にんにく欠片をすり下ろす場合は雑菌が入ったりするので注意深く)
〇その他
玉ねぎスライス 玉ねぎ1/2個分
ローリエ 2枚
料理酒 30cc
作り方(工程)
1. 下ごしらえ(作業時間:30分)
最初に肉を洗って水気を良く拭き取り、肉刺し器で穴を開ける。
フォークでも良いですが、肉刺し器があった方が楽になります。
肉刺し器については下記で解説しています!
この工程では必ずビニール手袋をしてベーコンに触らないよう作業しましょう!
漬け込むまでは衛星管理を徹底してください。

レシピに書いてある「スパイス類」の材料をあらかじめ均等に混ぜ、刷り込む。
この工程もビニール手袋で作業しましょう。

ジップロックに入れ、レシピに書いてある「その他」の材料を入れて密封。
この際、肉全体を水に浸すと空気が上に逃げるので、空気を抜きながら閉めやすいです!
ストローで吸いながら閉めるとお腹を壊すので辞めましょう(^^;

2. 漬け込み(ほぼ作業なし:10日~2週間)
冷蔵庫に入れて1~2日に1回、取り出して手で揉み込みます。
そしてひっくり返して冷蔵庫に戻します。
漬け込み期間は10日~2週間程度が目安です。
私は燻煙を行う週末の前日(金曜日か土曜日)に漬け込みが終わるよう調整しています。
3. 塩抜き・脱水(作業時間:30分~1時間)
漬け込みが終わったら、流水でスパイス類を流します。
今回は塩抜きがほぼ不要な塩分濃度でのレシピを紹介していますが、
毎回少しばらつきが出ます。
おすすめは肉を少し切り取って電子レンジやフライパンで火を通し、味見をすることです。
塩味を感じて美味しかったら、塩分が多すぎです!
乾燥して燻煙工程をすることで、水分が減って味がかなり凝縮されますので、
味見して薄すぎで美味しくないな、というくらいが丁度良いです。
塩分が多かったら少し水に漬けて塩抜きをしましょう。

塩抜きが終わったら、キッチンペーパーで念入りに水気を拭き取ります。
筋の隙間などもしっかりと拭き取ってください!
ピチットシートで半日程度冷蔵庫に入れて脱水します。
ここまでを、燻煙前日に終えておく必要があります。

脱水工程に欠かせないピチットシートは下記を使ってます!
通常のベーコン等を作る際も旨味が逃げず自然乾燥とは仕上がりが全然違うので、季節問わず必ず使った方が良いです。
4. 乾燥・燻煙(時々作業する程度:5~6時間)
肉をスモーカーにセットします。
55℃で1時間半、チップを入れずに温熱乾燥します。
ここで肉の中心まで温度をしっかり上げます。
続いて燻煙工程。
今回はサクラのチップ+ピートとヒッコリーを交互に追加しながら燻煙しています。
まずは65℃で2時間燻煙し、香りをつけます。
その後チップ無しで75℃に上げて1時間半、さらに温熱乾燥します。
ここで、肉の中心温度を63℃以上にして30分以上保つことで、内部まで殺菌が可能になります。

燻煙が終わってすぐに外気に当てると急激な温度変化がありますので、
ヒーターを消して1時間以上は扉を閉めたまま放置します。
5. 保存(作業時間:1時間)・熟成(作業なし:1週間以上)
その後、取り出します。美しい色に仕上がってます(^^)

食べたくなりますが・・今食べても美味しく無いです(><)
最低1週間、冷蔵庫で熟成します。
おすすめは、燻煙日はそのまま冷蔵庫に入れ、1日後に切り分けて真空パックです。
燻煙日に切ってしまうと脂がどんどん出てきて作業がしづらいからです。
切り分けて真空パックした状態が下記です。
真空パックのコツについても記事があるので、この記事の最後にリンク貼っておきます。
後で見ておいてくださいね!

これで完成です。お疲れ様でした!
長い記事を最後まで読んで頂いてありがとうございます(^^)
スモーカーの温度を上げたり煙を出すために使うサーモスタットや電熱器については、下記で解説しています。
また、真空パックのコツを書いている記事です。
これで失敗率が30%→5%くらいに減りました!
自家製ベーコン:料理への使い方
作ったベーコンは野菜炒めやスープなどの料理に混ぜるだけで料理全体に香りと塩分がつきます。
ベーコン以外の味付けはほとんど不要です。

パスタとの相性も抜群!!

年始に作ったベーコン3kgですが、4月現在でもう無くなりそうです・・
料理に使うので意外と早く無くなります。
香りや風味豊かな自家製ベーコンは料理の万能食材で、本当に色々な料理に使う事ができます!
以下に自家製ベーコンで作るオススメ料理をまとめているので、ぜひ活用してください♪
良かったら作ってみてください😊
おわり。

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この記事を書いた人 Wrote this article
kenshi2009
燻製するフォトグラファー。燻製教室と写真撮影でお仕事したりブログ書いてます。燻製16年目🍖、写真25年目📷、ブログ25年目📓。EOS R6使用。 燻製も写真も季節を楽しみながらやってます🍂 写真の無断転載は禁止。奈良好き🦌 Twitterにほぼ毎日います!【SNS一覧:https://lit.link/kenshi2009】