風乾工程の必需品、ピチットシートの使い方とメリット!

ピチットシートとは?
ピチットシートは、風乾することなく冷蔵庫で食材の水分を適度に飛ばしてくれる大変便利な品です。

ピチットシートは浸透圧の仕組みを利用して食材の水分を抜きます。
シートの間に高い浸透圧を持つ水あめ由来の成分と吸収した水分を保持する海草成分(糊料)が入っています。
水分を抜くだけでなく、水よりも分子が小さい生臭み成分は取り除き、水より分子が大きい旨み成分は食材の中に残す事が出来ます。
水分を抜くだけでなく美味しくなるのです♪
夏は外で風乾すると腐りますし、ピチットを使えば乾燥しすぎることもないのでとても便利♪
特に魚はピチットじゃないと臭みが残ったり、しっかり水分が抜けない時もあります。
ピチットシートをお店で売ってる所は見たことないのですが、ネットショップでいつでも買えます!
ピチットシートの使い方
使い方は、簡単です!
食材を準備
魚や肉など、脱水したい食材を用意します。
食材の表面の水分は、キッチンペーパーなどで軽く拭き取っておくとより効果的です。
燻製工程においては、以下の流れでピチットシートを活用します。
・食材をスパイスで漬け込み
・洗い流した後にキッチンペーパーでふき取り
・ピチットシートで包んで脱水
・燻煙
ピチットシートで食材を包む。あるいは、食材に被せる
ピチットシートの表面(脱水面)が食材に触れるように包みます。
ピチットシートに裏表はありません!両面を使ってもOKです。
小さい食材の場合は包まずに、ミルフィーユのようにピチット→食材→ピチットと重ねていってもOKです。
最終的に食材全体がシートでしっかりと包まれる状態にして、密着させます。
シートが小さい場合は、複数枚使用しても構いません。
↓例の写真を載せておきますね。


↓ミルフィーユのように重ねた例(鶏ササミ)

冷蔵庫で寝かせる
シートで包んだ食材を冷蔵庫に入れます。
ピチットシートだけでは隙間ができる事があるので、その場合はラップをしておくと冷蔵庫に匂いが残りません。
脱水時間は食材の種類や大きさによって異なります。
燻製で良く使う物を下に書いておきます。
・刺身用の魚など:薄いので、 30分〜1時間程度で余分な水分が抜け、身が締まります。
・魚の干物、貝類(ホタテなど)、漬け込み後の切り身、漬け込み後のブロック肉:数時間〜半日以上置くと良いです。置きすぎても脱水しすぎないのがピチットシートの良い所です!
シートが水分を吸収して膨らんできます。水分が多い場合などは、途中で新しいシートに交換するのと良いです。
シートを剥がし、燻煙
脱水が完了したら、シートを剥がします。
浸透圧を使っているため、置きすぎても問題ないです。
ただ、食材の劣化・腐敗という観点で1日程度を限度と考えておくと良いです。
シートが食材に貼り付いている場合がありますので、丁寧に剥がしてください。
剝がしたら、そのまま燻煙できます。
せっかくピチットシートで旨味が凝縮され表面も乾燥した状態なので、燻煙前に洗うと台無しです。
ピチットシートでラクラク脱水&旨味が凝縮!
まとめとして、ピチットシートのメリットは以下です。
・脱水を冷蔵庫で出来るので衛生的
・浸透圧を使っており、水分を抜きすぎる事が無いため時間管理が楽
・水分だけを抜くので、旨味が凝縮
デメリットは以下です。
・コストがかかる
・脱水後のゴミが出る
個人的には、臭みが出やすい上にパサパサしやすい魚には是非使った方が良いです!
肉に関しては、燻製用であれば温熱乾燥(65℃くらいで乾燥させる)で燻煙前にある程度乾燥できるので、ピチットシートを使わなくてもそこまで問題無いかなと思います。
出来れば肉にも使った方が、味は良いです。
是非、一度試してみてください!
本ブログでは色々な燻製レシピを公開していますので、宜しければ見て行ってください。

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この記事を書いた人 Wrote this article
kenshi2009
写真家でもある、燻製料理愛好家。食の魅力を写真で捉え、燻製という奥深い調理法を探求し、日々の食卓を豊かにしています。燻製教室を開催するほど情熱を捧げた料理に関する専門知識と情熱を皆様にお届けします。燻製16年目🍖、写真25年目📷、ブログ25年目📓。 奈良好き🦌 Twitterにほぼ毎日います!【SNS一覧:https://lit.link/kenshi2009】