【徹底解説】燻製におけるスモークチップ(スモークウッド)13種とおすすめランキング

本ブログには今までたくさんの燻製レシピを載せて来ました。
本記事では、おすすめなスモークチップ(スモークウッド)を全てまとめました!

私は2009年から燻製を作り続け、簡単な物から3週間かかる物まで、様々な燻製をしてきました。

その中でもスモークチップのおすすめ度を、

相性の良い食材 肉🍖魚🐟野菜🥬チーズ🧀ナッツ🥜の5分類で解説!
使いやすさ   ★が多いほどクセが無く使いやすい!
香りの良さ   ★が多いほど香りが良い!
入手のしやすさ ★が多いほど安い、買える店が多い!

これらの指標から、ランキング形式で紹介します!!

今後、ランキング入りの理由を解説したり、作り方の記事も丁寧にしていく予定ですので、
ちょくちょく見に来てくださいね♪

質問があれば遠慮無くコメント欄やTwitterで聞いてください😊


スモークチップとは?

スモークチップは燻製の中で燻煙工程で使われる木材の破片です。食材へ滅菌・抗菌作用を与えると共に、木材が持つ風味や香りを食材へ加える事ができます。

使用する木材の種類によって独自の香りや特徴を持っており、スモークチップを使い分けることで食材に一味違った風味を付けることができます。

燻製のみならず、バーベキューやグリル料理においても使われます。


スモークチップとスモークウッドの違い

燻製で燻煙する際に加工木材にはスモークチップとスモークウッドがあり、どちらも木材の種類と香りは同じため、オススメも同じです。

スモークチップのメリット・デメリット

スモークチップは木材を小さなチップ状に加工したものです。小さいため着火が早く、熱を与えるとすぐに煙が出ます。

メリットはチップの量を調節する事で煙の量や温度の管理がしやすいです。少量の燻製をサッとやるのであればスモークチップがオススメ。

デメリットは煙を出すために熱源が必要であり、冷燻が出来ない事です。

スモークウッドのメリット・デメリット

スモークウッドは木材を大きな塊やチャンク状にしたものです。スモークウッドはスモークチップより長い時間、煙を発生させることができます。

メリットは一度点火すれば1時間前後、煙を出し続けることが可能な点。また、熱源が不要なため冷燻がしやすいです。

デメリットは一度点火したら煙の量や温度の管理がしにくい事。また、特に冬は点火したスモークウッドが途中で消えてしまう事があるため、結局最後まで燃えているかチェックする必要があります。

スモークチップ、スモークウッド、どちらが良い?

熱燻であればスモークチップ冷燻であればスモークウッドが一般的です。

ただし、使い勝手は人によって結構好みが出るので、使いやすいオニグルミやサクラでスモークチップとスモークウッドを両方買ってみて試すのがオススメです!


スモークチップ全種類の比較表

先に、スモークチップ全種類の比較表を一覧で載せておきます!

一覧表でスモークチップの名前をクリックすると本ページの該当箇所にジャンプできます。

スモークチップの種類香りおすすめの食材
オニグルミバランスの取れた香りほぼすべての食材
サクラ日本で馴染みのある燻製の香り豚肉、鶏肉、野菜など
くるみ濃厚でナッツのような香り牛肉、ラム肉、野菜、ハードチーズなど
リンゴ甘くフルーティな香り鶏肉、魚介類、野菜など
ホワイトオーク穏やかでバニラやスパイスの風味ほぼすべての食材
メスキート強烈でスモーキーな香り牛肉、豚肉、クセのある肉など
ヒッコリーボリューム感のあるスモーキーな香り牛肉、豚肉、ベーコンなど
メープル甘く豊かな香り鶏肉、豚肉、チーズ、野菜など
ナラクラシックでスモーキーな香りほぼすべての食材
ブナ淡く穏やかな香りほぼすべての食材
ウィスキーオークウィスキー香るスモーキーな香り牛肉、鶏肉、豚肉、野菜など
ブレンドマイルドで控え目な香りほぼすべての食材
ピート(※)強烈・独特でスモーキーな香り隠し味のように少量使用

※ピートはパウダー状の土であり木材(チップ)ではありませんが、スモークチップと同じ使い方をするため比較に入れています。


スモークチップのおすすめランキング

第1位 オニグルミ : Japanese walnut

相性の良い食材 肉🍖魚🐟野菜🥬チーズ🧀ナッツ🥜
使いやすさ   ★★★★★
香りの良さ   ★★★★
入手のしやすさ ★★★★★

オニグルミ(オニクルミ)はアメリカではメジャーではありませんが、日本ではSOTOが販売しており、非常に入手しやすいです。

香りはフルーティで甘く、軽いスモーキーさがあります。軽めでありながら燻製ならではの香りが楽しめるため、肉や魚、野菜など様々な食材に適しています。

私の燻製では様々な燻製でベースとしてオニグルミのチップを混ぜて使っています。

オニグルミだけだと少し香りが弱いですが、混ぜて使うことで香りに広がりと丸さが出て食べやすくなります。

安定した燻製には安定した材料の入手経路が必要です。その点でSOTO製品は非常に多くのネット通販や実店舗で手に入り、便利!

SOTOが売っているヒッコリーはオニグルミ:クルミ科クルミ属で、世間一般のヒッコリー:クルミ科ペカン属ではありません。一般的なヒッコリー:クルミ科ペカン属は香りにクセが強いので、SOTO以外のメーカーを買うならヒッコリーではなくクルミのスモークチップを買いましょう!(SOTOの品質は問題無く、色んな店で購入しやすいのでオススメ)

第2位 サクラ : Cherry

相性の良い食材 肉🍖野菜🥬チーズ🧀ナッツ🥜
使いやすさ   ★★★★
香りの良さ   ★★★★★
入手のしやすさ ★★★★★

少し強めの香りですが、「これぞ燻製」と言えるような日本人に馴染みの深い香り。広く使えますが、特に豚肉や鶏肉によく合います。

色も「これぞ燻製」という鮮やかな色合いを食材に与えることができ、美しい仕上がりになります。

私の燻製で、ベーコンやナッツを始め最も多いのがSOTOヒッコリー(オニグルミ)とSOTOサクラのスモークチップを半々で使うやり方です。

第3位 くるみ : Walnut

相性の良い食材 肉🍖魚🐟野菜🥬チーズ🧀ナッツ🥜
使いやすさ   ★★★★★
香りの良さ   ★★★★★
入手のしやすさ ★★★★

濃厚でナッツのような香り。くるみは、オニグルミと異なり強めで深い香りですが、使い所は広いです。

私が作るスモークサーモンやスモークチーズではくるみのチップを良く使っています。

第4位 リンゴ : Apple

相性の良い食材 肉🍖魚🐟野菜🥬
使いやすさ   ★★★★★
香りの良さ   ★★★★
入手のしやすさ ★★★★

甘くフルーティな香り。リンゴのような風味が食材に柔らかなアクセントを与えます。

比較的穏やかな風味で、鶏肉や魚介類、野菜などに適しています。

私は鶏肉で良く使う他、一味違ったベーコンを作る際にも使います。

第5位 ブレンド : Blend

相性の良い食材 肉🍖魚🐟野菜🥬チーズ🧀ナッツ🥜
使いやすさ   ★★★★★
香りの良さ   ★★☆☆
入手のしやすさ ★★★★★

ブレンドは様々なチップを混ぜている物で、バランスの取れた弱めの香りがあります。

コーヒーのブレンドを想像してもらうとイメージが近いです。

ブレンドチップだけだと物足りない燻製となるため、他のチップと混ぜて使う事で香りを整えることができます。

私はオニグルミと同様ベースとしてブレンドを使っており、オニグルミより弱い香りで仕上げたい時はブレンドチップを混ぜます。

第6位 ウィスキーオーク : Whiskey Oak

相性の良い食材 肉🍖野菜🥬ナッツ🥜
使いやすさ   ★★★
香りの良さ   ★★★★★
入手のしやすさ ★★★☆☆

ウィスキーのようなスモーキーでキャラメルのような香り。ウィスキー樽で熟成したオークウッドを使用しているため、ウィスキー由来の風味が食材に移ります。

肉類全般、野菜、ナッツなどに適しています。

私は「ウィスキーの香りで仕上げよう」と明確に考えた時のみ、このチップを使います。それほど食材の風味へ与える影響が大きいチップです。

第7位 ピート : Peat (泥炭)

相性の良い食材 肉🍖魚🐟野菜🥬チーズ🧀ナッツ🥜
使いやすさ   ★★★★
香りの良さ   ★★★★★
入手のしやすさ ★☆☆☆☆

ピートは湿地帯の泥炭層から採取される土壌であり、スモークチップと合わせて少量使うことで独特の風味を食材に与えます。

ウィスキーの蒸留にも使われ、スコッチウィスキーの特有の香りを生み出す重要な香りでもあります。

香りは今回紹介する中で最も強烈かつ特有であり、他のチップに少量混ぜて使うのが主な使い方になりります。

私は肉類を中心に、料理の隠し味のようにピートを混ぜて燻製する事があります。

第8位 ホワイトオーク : Oak

相性の良い食材 肉🍖魚🐟野菜🥬チーズ🧀ナッツ🥜
使いやすさ   ★★★★★
香りの良さ   ★★★★
入手のしやすさ ★★★☆☆

穏やかでバランスの取れた風味。バニラのような甘い香りと、ほのかなスパイス感が特徴的です。

一般的で扱いやすいスモークチップで、さまざまな食材と相性が良いです。

オニグルミと近い特性ですが、日本での入手性が悪いので8位にしています。

第9位 メープル : Maple

相性の良い食材 肉🍖チーズ🧀
使いやすさ   ★★★☆☆
香りの良さ   ★★★★
入手のしやすさ ★★★☆☆

甘く豊かな香り。シロップのような甘いアロマが特徴的で、燻製料理にやさしい風味をもたらします。

煙の風味はバランスが取れていますが、香りの付き方は強めなので注意が必要です。甘い風味を食材に加えたい料理に適しています。

リンゴと近く酸味より甘さが立つ特性です。日本での入手性が悪いので9位にしています。

第10位 ナラ : Oak

相性の良い食材 肉🍖魚🐟野菜🥬チーズ🧀ナッツ🥜
使いやすさ   ★★
香りの良さ   ★★★★
入手のしやすさ ★★★★

クラシックなスモーキーな香り。穏やかでバランスの取れた風味でほとんどの食材に向いています。

香りは他のOak系チップと似てバランスがありますが、ナラの特徴は色付がとても濃いです。

私は干物など皮付きの魚を燻製する時に使っています。非常に鮮やかな色に仕上がります。

逆に言うと特徴は色くらいで、しかも干物以外だと色の付きが濃すぎるので使いづらく、10位にしています。濃い目の色仕上がりが好みの人は良いかもしれません。

日本での入手性は良いです。

第11位 メスキート : Mesquite

相性の良い食材 肉🍖
使いやすさ   ★★☆☆☆
香りの良さ   ★★★★★
入手のしやすさ ★☆☆☆☆

強烈なスモーキーな香り。アメリカのバーベキューでメジャーな木材です。

ロバストな風味で味が強烈なため、牛肉や豚肉、狩猟肉など、しっかりした味わいの食材に適しています。

特徴が強いのと日本での入手性が非常に悪く割高であるため、使いづらいです。

第12位 ヒッコリー : Hickory

相性の良い食材 肉🍖
使いやすさ   ★★☆☆☆
香りの良さ   ★★★★
入手のしやすさ ★☆☆☆☆

ボリューム感のあるスモーキーな香り。甘い風味とナッツのようなアロマが特徴です。

アメリカのバーベキューでメジャーな木材で、特に豚肉やビーフリブによく合います。

ヒッコリーの名前は日本で有名ですが、実はほとんどの場合でSOTOのヒッコリー(オニグルミ)の事を指しています。

オニグルミではなくペカン属のヒッコリーは日本での入手性があまり良くないです。

香りも強めであるため、日本であえて使う機会は少ないです。

第13位 ブナ : Beech

相性の良い食材 肉🍖魚🐟野菜🥬チーズ🧀ナッツ🥜
使いやすさ   ★★★★
香りの良さ   ★★★☆☆
入手のしやすさ ★☆☆☆☆

香りは優しく穏やかで、煙の色も淡いです。

食材の本来の味を損なうことなく、優しい風味を加えます。そのため、多くの食材と相性が良いです。

ブナの木は日本にたくさん生えているため、山間部等では地産地消で燻製用に使われているのではないかと思われます。

ただし購入するとなると入手性が良くなく、香りに特徴があまりないので、オニグルミで代替できてしまいます。


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